外国人関連トピックの最新動向まとめ (2025年)

最新ニュース

外国人労働者の動向

日本の外国人労働者数は年々増加し、2024年10月末時点で約230万人と過去最高を更新しました。jetro.go.jp

コロナ禍後のV字回復で前年比+12.4%(約25万人増)という大幅な伸びを示し、人手不足を背景に外国人材への需要が一段と高まっています。global-saponet.mgl.mynavi.jp

特にベトナムやミャンマーなどアジア新興国からの労働者が増加しており、全雇用者に占める外国人比率も約3.4%まで上昇しています。www5.cao.go.jp

政府も外国人受け入れ拡大に動いています。2019年施行の在留資格「特定技能」は2024年に受入対象を大幅拡大し、従来の12分野に加え「自動車運送業」「鉄道」「林業」「木材産業」の4分野が新たに追加されました。sunrize-tokuteiginou.net

また長年課題となっていた技能実習制度の見直しも進展し、2024年3月には技能実習に代わる新たな制度「育成就労」の創設が閣議決定されています。manabi-japan.lightworks.co.jp今後は特定技能2号の対象拡大(家族帯同や在留無期限が可能な高度技能者枠)なども検討されており、企業の人材確保策として外国人労働者への期待がますます高まっています。もっとも、待遇改善や日本語支援など受け入れ環境の整備は引き続き重要な課題と言えるでしょう。

日本語教育関連の情報

外国人材の増加に伴い、日本語教育の充実も急務となっています。近年大きなトピックとなったのが日本語教師の国家資格化です。2023年5月に関連法が成立し、2024年4月から日本語教師初の国家資格「登録日本語教員」がスタートしました。dec.otemae.ac.jp

文部科学大臣が認定する「認定日本語教育機関」では、この登録日本語教員でなければ教壇に立てない仕組みとなり、人材の質向上が図られています。2024年11月には第1回の日本語教員試験も実施され、今後は日本語教師の専門性が一層重視されていく見通しです。

また、コロナ禍以降はオンライン日本語学習の広がりも見逃せません。政府や自治体もオンライン教材の開発や遠隔講座の支援に乗り出し、忙しい外国人労働者や地方在住者でも学びやすい環境が整いつつあります。例えば、国内在住の外国人向けにスマホで学べるアプリやeラーニング講座が増え、企業内研修でもオンライン日本語研修を取り入れるケースが増加中です。さらに、業界・職種に特化した日本語教育にも注目が集まっています。介護や建設分野では現場で使う専門用語や接客表現を教えるプログラムが充実し始めており、技能実習生や特定技能社員が実務にスムーズに馴染めるよう工夫がされています。

日本語能力試験(JLPT)の受験者数も世界的に増加傾向にあり、日本で働くためにN3・N4レベル取得を目指す学習者が多いようです。日本語教育を巡る最新動向は、外国人材の定着と戦力化の鍵として、官民で活発に取り組まれています。

外国人向け生活支援・制度の変化

外国人が安心して暮らせるよう、生活支援策も拡充されています。特に住宅確保支援では、国土交通省が「外国人の民間賃貸住宅入居円滑化ガイドライン」を策定し、賃貸オーナーや不動産業者向けに多言語対応マニュアルを用意しました。jpm.jp 部屋探しガイドブックも14言語に翻訳され、文化の違いによるトラブル防止策が周知されています。不動産業界と連携し「外国人歓迎物件」の情報提供や保証人不要制度の整備も進みつつあり、言葉や慣習のハードルを下げて住宅を借りやすくする工夫がなされています。

医療・行政情報の多言語化:  病院や役所での言葉の壁を減らす取り組みも活発です。自治体や民間企業は、専門用語を易しい日本語に言い換えるAI翻訳サービスや通訳ボランティアを導入しています。例えば、機械学習を活用したやさしい日本語変換サービス「伝えるウェブ」は、自治体・医療機関等に対し2025年3月末まで利用料無料のキャンペーンが実施されました。nikkinonline.com

災害情報やコロナ関連情報を迅速かつ平易な日本語で発信する取り組みも進んでおり、外国人住民への情報提供が格段に向上しています。行政手続きでも、多言語対応のオンライン申請フォームやコールセンターが整備され、在留カード更新や各種届け出が母語で相談できる環境が整いつつあります。

相談体制・コミュニティ支援: 日常生活で困りごとがあればワンストップで相談できる窓口も各地に拡大中です。法務省出入国在留管理庁では、生活全般の悩みに対応し必要な支援につなげられる専門人材「外国人支援コーディネーター」の養成を進めています。nihongokyoshi-job.com

文化や制度の違いによる複雑な相談に寄り添い解決策をコーディネートする役割で、2023年度までに50名以上が研修を修了しました。さらに地方自治体でも「多文化共生センター」や多言語相談窓口の設置が相次ぎ、就労、教育、子育てから法律相談までワンストップで対応する体制が整えられています。外国人コミュニティと連携した生活ガイダンスや、日本人住民との交流イベントによる地域融合支援も行われており、外国人が孤立せず地域の一員として生活できるようサポートが広がっています。

外国人採用市場のトレンド

深刻な人手不足を背景に、企業側の外国人採用意欲はかつてなく高まっています。帝国データバンクの企業調査によれば、「今後外国人採用を拡大する」と回答した企業は飲食業で44%、宿泊業で36%にのぼり、労働力不足業種を中心に高い割合を示しました。gms.ca-m.co.jp

また、高度人材の分野でも採用拡大の動きが顕著で、ある調査では「2025年度に外国人留学生を採用予定」の企業が全体の38.0%と、前年度実績(25.6%)から大幅に増加しています。career-tasu.co.jp

少子高齢化による労働力減少を補うため、外国籍人材の確保は多くの企業にとって重要戦略となりつつあります。実際、人手不足が原因で倒産する企業も増えており、2024年には人手不足倒産が前年比32%増の342件と過去最多を記録しました。reuters.comこうした状況から、「外国人なくして成り立たない」業界も出始めており、企業の危機感は高まっています。

企業各社は外国人材の採用・定着に向けた創意工夫をこらしています。例えば社内公用語を英語に切り替えて海外人材を積極登用している楽天や、新卒エンジニアの9割を外国人で占めた実績のあるメルカリなどは有名です。guidablejobs.jp

製造業の大手パナソニックもグローバル採用に積極的で、国内外から多様な人材を集めています。guidablejobs.jp

サービス業ではコンビニ大手が留学生アルバイトの正社員登用制度を整備したり、外食チェーンが海外に研修拠点を設け現地採用を強化するといった取り組みも見られます。さらに、中小企業でも海外求人サイトやオンライン面接を活用して直接人材を確保するケースが増えてきました。雇用後のフォロー体制も重要視されており、日本語教育支援やハラスメント防止研修、多文化共生研修を導入する企業も出ています。nihongokyoshi-job.com人材の奪い合いが激化する中、外国人に「選ばれる日本の職場」を作るべく、処遇改善やキャリアパス構築に努める企業が増えている点も見逃せません。

主要送り出し国の最新動向(ベトナム・フィリピン・インドネシア)

日本へ労働者を送り出す国々でも、それぞれ特徴的な動きがあります。特にアジアの送り出し3大国であるベトナム、フィリピン、インドネシアの状況は、企業担当者にも重要な関心事でしょう。

ベトナム: 日本で働く外国人の国籍別トップはベトナムで、その数は57万人余りと全体の4分の1近くを占めます。jetro.go.jp

まじめで勤勉な人柄から技能実習生・特定技能ともに受け入れが多く、2020年に中国を抜いて以来首位を維持しています。送り出し国としての体制にも変化があり、近年ベトナム政府は悪質な仲介業者の取り締まりや手数料上限の設定などに乗り出しました。それでも渡航前に数十万円の借金を抱える実習生も多く、平均で約67万円もの渡航費用を負担して来日するとの報告があります。hni.co.jp

この高額な手数料負担は円安時に「日本で働くメリット」を減少させる要因とも指摘され、将来の課題です。一方、日本側も技能実習から育成就労への制度移行で悪質ブローカー排除と費用透明化を図る方針で、ベトナム人材が安心して来日できる環境整備に期待が寄せられています。

フィリピン: フィリピン出身の在日労働者は約24.5万人と中国に次ぐ第3位の規模です。jetro.go.jp

もともと英語力に強みがあり、国内ではBPO産業など雇用機会も増えていますが、日本には介護や製造分野を中心に多くの人材を送り出しています。政府主導で海外就労を管理する仕組み(POEA〔海外雇用庁〕改め移民労働者省)があり、日本とも二国間で「特定技能」に関する協力覚書を締結済みです。看護師・介護福祉士については経済連携協定(EPA)枠で毎年研修生を派遣し、国家試験合格者は日本で長期就労できるよう支援しています。日本語習得は他国に比べ課題ですが、近年は国内に日本語学校を新設したり、オンラインで日本企業とマッチングする在フィリピン日本語人材バンクのような試みも登場しています。2024年末からは在フィリピン日本大使館主催で特定技能オンライン就職フェアが開催されるなどph.emb-japan.go.jp、人材送り出しと現地での人材発掘・育成が活発化しています。

インドネシア: インドネシア人労働者も近年急増しており、2024年時点で約16.9万人と前年比39.5%増と顕著な伸びを示しました。jetro.go.jp

人口ボーナス期にあるインドネシアは若い労働力が豊富で、日本への送り出しにも積極的です。特に介護分野ではEPA枠で来日する看護師候補生・介護福祉士候補生の出身国トップがインドネシアであり、まじめな人柄と宗教的な禁忌の少なさ(豚肉を扱う食品業などもOK)から受け入れ側の評価も高いようです。送り出し体制では政府系機関(BP2MI)が仲介し、来日前の費用負担が平均28万円程度とベトナムより低水準に抑えられているとの調査があります。hni.co.jp

そのため借金リスクが小さく、円安による影響も比較的軽微で済んでいるようです。近年は日本企業が現地の大学や専門学校と提携し、日本語と技能を習得した即戦力人材を直接採用する動きも活発化しています。インドネシア政府も自国労働者の技能向上と保護に力を入れており、日本で経験を積んだ帰国者を現地企業で優遇する取り組みも始まっています。こうしたウィンウィンの循環が生まれれば、同国からの人材フローは今後も安定して続くことが期待されます。

参考文献

  • 【1】 内閣府, 「我が国における外国人労働者の現状と課題」, 2023年 – www5.cao.go.jp
  • 【2】 マイナビグローバル, 「2023年度 外国人労働者数が200万人を突破!」, 2025年3月11日 – global-saponet.mgl.mynavi.jp
  • 【5】 まなびJAPAN, 「「育成就労」制度とは?技能実習・特定技能制度の改正について」, 2024年 – manabi-japan.lightworks.co.jp
  • 【11】 ニッキンONLINE, 「やさしい日本語化を支援する『伝えるウェブ』…」, 2024年6月2日 – nikkinonline.com
  • 【14】 大手前大学, 「2024年4月に誕生した国家資格『登録日本語教員』とは?」, 2024年 – dec.otemae.ac.jp
  • 【21】 日本語教師ジョブ, 「外国人支援コーディネーター研修内容とカリキュラムの案」, 2023年 – nihongokyoshi-job.comnihongokyoshi-job.com
  • 【22】 全宅連, 「外国人の民間賃貸住宅入居円滑化ガイドラインの作成について」, 2023年4月11日 – jpm.jp
  • 【25】 キャムテック, 「外国人雇用の最新トレンド 2024年4月」, 2024年4月 – gms.ca-m.co.jp
  • 【26】 キャリタス, 「外国人留学生/高度外国人材の採用に関する企業調査」, 2024年12月 – career-tasu.co.jp
  • 【28】 ロイター, 「Japan firms face serious labour crunch…」, 2025年1月15日 – reuters.com
  • 【31】 Guidable Jobs, 「外国人採用に積極的な企業ランキング」, 2025年3月21日 – guidablejobs.jpguidablejobs.jp
  • 【33】 JETRO海外ニュース, 「日本の外国人労働者は過去最高の230万人…」, 2025年2月5日 – jetro.go.jpjetro.go.jpjetro.go.jpjetro.go.jp
  • 【38】 在フィリピン日本国大使館, 「Online Job Fair for SSW Japan」 (Facebook), 2024年11月 – ph.emb-japan.go.jp
  • 【41】 ハンディネットワーク, 「介護業界と円安 ベトナムとインドネシア」, 2022年10月12日 – hni.co.jp

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